BEAT主義日記 the principle of beat hotei official blog

  • babylon standard
  • my space
  • hotei mobile
  • beat crazy
  • the principle of beat
2015年2月 3日

* 今井美樹 Live in London (旧近況報告〜新年のご挨拶も兼ねて...)

最後の更新を見たら昨年の10月11日、ツアーのリハーサルの様子を伝えるもの。
なんと4ヶ月も更新していないのだから我ながら呆れる。
更新を待っていてくださった方がいたとすれば大変申し訳ない。
このブログがあることも忘れられているかもしれないけど、近況をご報告させていただきますね。

まずは新年のご挨拶からスタートすべきかな?(苦笑)
4ヶ月分を詳しく書くと絵巻クラスの長文になりそうなのでダイジェストで。

最後の書き込み「ツアー、たまらなくカッコいいよ!」の言葉通り。
"Into the Light tour"(別名『たまらなくかっこいいツアー』)も無事終了。
ドイツから参加してくれた照明チーム「KINETIC LIGHTS 」(http://www.kinetic-lights.com/)の空間を生かしたインスタレーション演出は、今までのロックコンサートの予定調和を打ち破り、モダンでクールな効果をもたらしてくれた。
インストが半分を占めるセットリストに、拳を上げ日頃の鬱憤を晴らしたいオーディエンスには8ビートが足りなかったかもしれないけど、トニー・グレイの驚異的なベースプレイ、ザッカリー・アルフォードの野獣のようなビート、岸利至の緻密なプログラミングと合わせて、最新のHOTEIが最高のHOTEIであることを証明できたと思う。
ただいま映像編集中。

WOWOWでの『布袋寅泰 JAPAN TOUR 2014 -Into the Light-』は
2/22(日)よる9:00から放映です。どうぞみなさんでお楽しみください。
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/106196/index.php?m=01

MR.HOTEI_市川文化会館_247.jpg

MR.HOTEI_市川文化会館_112.jpg

MR.HOTEI_市川文化会館_241.jpg

Photo by 山本倫子(MichikoYamamoto)

GQ MEN OF THE YEARという栄えある賞もいただき...

cut02-030.jpg


年末はBeat Crazy会員限定ライブ『B.C. ONLY』を東京、名古屋、大阪で開催。
亀田誠治、カースケとの3ピースで熱く盛り上がった。スリーピースはいいね。音と音の間を楽しめる。
Beat Crazyのメンバーは家族のようなもの。忘年会みたいなムードで笑顔の絶えない素敵な時間だ。
みんなありがとう。次回も楽しみ。

IMG_6492.JPG

クリスマスは家族で過ごし、年末はギリギリまで美樹さんのレコーディング。
大晦日にロンドンに戻り、BBCで噂の花火を観る。
日本では花火は夏の風物詩だが、こちらではガイ・フォークス・デイと呼ばれる11月の催しを中心に
澄んだ冬空に響く乾いた音とクリスタルのような光が印象的。
BBCでの年越しを飾るのはフレディ亡きあとも国民的人気を誇るQUEENの演奏。
アダム・ランバートの好パフォーマンスも印象的だった。


年が明けて2015年。


ロンドンで家族と過ごす新年はとても穏やかだった。
お餅を焼いたりお雑煮を作ったり、やはりここにいても日本のお正月を味わいたい。
東京〜ロンドンの時差はきつく、毎回戻るまでの数日は早起きしてしまうのだが、
ロンドンの冬は朝の8時を過ぎても真っ暗だ。半郊外のわが町では早朝ジョギングは難しい。
夕方は4時を過ぎるとまた暗くなる。燃えるような朝焼けと夕焼けは息をのむほど美しいが、朝晩はかなり冷え込み、愛車の窓は凍る。
フロントガラスの氷かきから始まる毎日。東京では考えられないことだ。

1月はホリデー明けでなかなかエンジンがかからず、挨拶や打ち合わせなどでのんびりしているとあっという間に時は過ぎるもの。
しかし今年は違った。
今井美樹の初めての日本以外での公演、『Miki Imai New Year Concert@Cadogan Hall』が1月23日に行われるからだ。

mikiimai_mail.jpeg

今回のコンサートは前作のユーミンのカバーアルバム「ダイアローグ」のプロデューサーであり、僕の20余年来の友人かつ音楽パートナーのサイモン・ヘイル氏がピアノと弦アレンジ担当。ロンドン在住で幅広いジャンルでのセッションでご活躍のバイオリニスト佐藤琴乃さん(http://www.kotonosato.com/)を中心としたカルテットの編成にしたのは、会場のカドガンホールが教会を改修した美しい佇まいとアコースティっクで豊かな音響に恵まれた会場であるからだ。
美樹さんの性格はウサギとカメの物語で例えるなら間違い無くカメ(僕は間違い無くウサギ)、慎重で注意深く、石橋を叩いて叩いて叩いて、さらにまた叩いて叩いて腕を組み、さて次はどんな叩い方がいいかを考えるタイプ(などと言ったら彼女はきっと反論するだろうけど)。
ロンドンに移り住んでから何度か「いつか君もこの町でライブをやるべきだよ」と僕が言うと
「それはあり得ない。英語も喋れないし、ここで私が日本語の歌を通じて観客のみなさんに何を伝えるべきか判らない」と彼女は頑なに拒み続けてきた。
僕の思いに根負けし、重い腰を上げてブックしたこのコンサート。たった一紙の日系向けフリーペーパーに広告を載せただけにも関わらず、900枚のチケットは瞬く間に数日間で売り切れた。きっとそれはロンドンに暮らす多くの日本人の方々が今井美樹の歌、そして彼女の歌を通じて豊かな日本の心を感じたい、と思っていただけたからに違いない。サイモンとの打ち合わせ、カルテットとのリハーサル。本番日が近づくにつれ高まる緊張感。前日まで英語でのスピーチがうまくできないと毎日夜中まで頭を抱えていた彼女だが、記念すべき初ロンドンコンサート当日、彼女に神が降りた。

静まる会場が彼女の登場とともに暖かな拍手で満たされる。ホール全体が音楽と一体となり豊かでふくよかな響きに包まれて彼女は歌い始める。
一言一言を大切に手紙にしたためるように歌う彼女の歌は、日本語の美しさがメロディと共に舞っているようで、会場の英国人にも間違いなく届いていた。
曲が終わるたびに溢れる拍手が彼女の気持ちを満たし、高めてゆくのがわかる。
時にミュージカルのように、そして時に前衛舞踏音楽のように、エレガントで色彩豊かなサイモンのピアノとカルテットのマリアージュ。
天国への招待状も届いたはずだ。彼女の父上も僕の母も、きっとこの会場にいる。
「プライド」のイントロで会場の熱気は最高潮に。アンコール曲「太陽のメロディー」は口蹄疫で苦しむふるさと宮崎のために作った曲だが、異国に暮らす日本人のそれぞれのふるさと、そしてこのロンドンという街をもうひとつのふるさととして愛して止まぬ皆の心を一つにした。

「どんな雨にも負けないと この街いっぱいに降り注ぐ 太陽のメロディー」

鳴り止まぬ大きな拍手。スタンディング・オベーション。そしてまた拍手。

ステージの彼女は溢れる涙を隠すために客席に背を向けた。

そしていつもの天使のような笑顔で振り返ってくれた。

客席のど真ん中で、僕も笑顔で泣いていた。


"Take the first step in faith. You don't have to see the whole staircase, just take the first step."

まず何も疑わず最初の一段を登りなさい。目の前の階段全体を見る必要はない。
とにかくまず一段目に歩を進めなさい。


キング牧師の名言である。
最初の一歩がどれだけ重くても、その一歩を進まずして二歩目はない。

コンサート終了後、美樹さんは言った。

「私、またここでやりたい!」




 230115-EM1-0816.jpg

 230115-0440.jpg

 230115-0540.jpg

 230115-0618.jpg

Photo by 堀江和代(Kazuyo Horie)


というわけで、あっという間に1月が過ぎ、(4ヶ月が過ぎ...)

昨日僕はまた誕生日を迎えたのでした。

感動のシークレットパーティの模様は次回。
たぶん、数日後 ...
少なくとも次の誕生日が来る前に。